「世界を結ぶ架け橋に」 ロンドン日本人学校
教諭 藤井 浩
1 はじめに
ロンドン日本人学校小学部は,6校の現地校と交流している。交流校と学年は以下の通りである。
ウェストアクトン校…1,2年 ドリス校…1〜3年
ホーリートリニティ校…3〜6年 モルシャム校…4〜6年
ヘンウィック校…4〜6年 ジャーマン校…5,6年
どの学校もロンドン日本人学校側から声をかけた。交流に非常に協力的である。学年は
話し合いの上決定。相手校はどこも10〜13歳を希望していたようだが,日本人学校の1年生から6年生まで交流させたいという希望を入れてもらっている。以下はジャーマン校(ドイツ人学校)来校時の5年生の活動の実際である。
2 活動の実際
○ 前日までの準備
・ お世話係(グループ)の決定
英語が得意な児童を必ず入れるようにして4,5人のグループで1人の現地校の児 童のお世話をする。
・ 歓迎の手紙(英文),手作りプレゼント(日本的なもの)の作成
プレゼントは折り紙,手芸の作品が大半である。簡単な作品だが,非常に好評であ る。
・ 英語での自己紹介文の作成
グループ内で自己紹介を行う。氏名,好きな(得意な)ことなどである。現地校の 児童にも自己紹介をしてもらっている。
○ 当日
・ 出迎え,顔合わせ(自己紹介)
・ 授業
習字 名前や簡単な漢字を中心に児童が先生になり,習字を体験してもらう。
家庭科 簡単な刺繍のしおり作りをする。
・ 歓迎集会
各学年の出し物(ソーラン節,リコーダーの 演奏)
現地校の出し物 など
・ 見送り
3 おわりに
準備の段階では,現地採用の先生方に英語や習慣についての指導を受けることができるが,当日の授業はとにかく英語で行わなければならない。だいたいの流れに沿って英語の準備をしていくが,その流れから外れてしまうと一苦労である。ただ,子供同士は少しくらい言葉が通じなくてもとても楽しそうに過ごしている。こんなところからも国際理解が始まると思ったと同時に心から子供たちがうらやましく感じた。英語が不得意な児童でも相手校を訪問する希望を意欲的に出してくる。題は,ロンドン日本人学校校歌の最後の一節である。